2023-01-01から1年間の記事一覧
「天の国は近づいた」 祭司の王国、聖なる国民となる(出エジプト19:6a参照) 早速、今日の第一朗読ですが、神の民イスラエルが、エジプトの奴隷の家から、まさに奇跡的に脱出し、シナイ半島を横切り三か月目(さんかげつめ)にようやくシナイの荒れ野に辿りつ…
「わたしたちは大勢であっても一つの体です」 このパンを食べる者は永遠に生きる(ヨハネ6:58c参照) ちなみに、本日(ほんじつ)は、キリストの聖体の祭日に定められていますが、近年諸外国では、イエスの最も尊い体と血の祭日に改められています。 それは、…
「栄光は父と子と聖霊に」 父と子と聖霊の名によって洗礼を授け(マタイ28:19参照) ちなみに、今日(きょう)の三位一体の祭日は、時の教皇ヨハネ22世によって、1334年に定められました。 それでは、聖書と伝統を手掛かりに、三位一体の神秘を、共に振り返っ…
「一同は聖霊に満たされて話し出した」 教会の誕生を振り返って 典礼の暦では、復活の主日に始まった50日間をまさに一つの祝日として祝い続けた復活節が、今日の聖霊降臨の主日のミサで終り、明日からは年間に入ります。 それでは、早速、今日の第一朗読の使…
「すべての民をわたしの弟子にしなさい」 聖霊降臨の約束とイエスの昇天 今日の第一朗読ですが、福音史家ルカが、その福音書(第一巻)の第二の書(第二巻)として、編集した使徒言行録の冒頭の箇所であります。 ですから、両書(りょうしょ)とも、次のような…
「父は別の弁護者を遣わしてくださる」 私を愛しているならば わたしの掟を守る(ヨハネ14:15参照) 今日の福音も、先週に引き続き福音史家ヨハネが伝えるイエスの最後の晩餐(ばんさん)の席上(せきじょう)、切々と語られた告別説教の第一部「聖霊を与える約…
「父への道であるイエス」 わたしを信じる者は、わたしが行う業を行い、また、もっと大きな業をおこなうようになる (ヨハネ14:12b参照) 早速、今日の福音ですが、先週に引き続きヨハネ福音書の14章からの抜粋(ばっすい)であります。 しかも、文脈(ぶんみゃ…
「わたしが来たのは羊が命を受けるため しかも豊かに受けるためである」 回心しなさい。イエス・キリストの名によって洗礼を受け、罪を赦していただきなさい。そうすれば賜物として聖霊を受けます。(使徒2:38-39参照) 復活節の間、第一朗読は、使徒言行録…
■ミカエル 髙木健太郎助祭司祭叙階式のご案内 ・日 時 4月29日(土・祝日) 13:00・会 場 カトリック仙台司教区司教座聖堂(元寺小路教会大聖堂)・動画配信について、より多くの皆様と叙階式をご一緒し、喜びを共にしたいところではございますが、申…
「二人の目が開けイエスだと分かった」 (1)二人の目は遮(さえぎ)られていてイエスだとは分からなかった(ルカ24:16参照) 今日の福音は、ルカだけが伝えている復活のイエスが、エマオに向かって恐らく逃亡中のクレオパと、もう一人の弟子に現れてくださっ…
「弟子たちは主を見て喜んだ」 その日 週の日の初めの日の夕方(ヨハネ20:19参照) ヨハネ福音書の文脈では、この20章の冒頭で、「週の初めの日、朝早く、まだ暗いうちに、マグダラのマリアは墓に行った(同上20.1)」から、主の愛しておられたもう一人の弟…
「もう一人の弟子も入って来て、見て、信じた」 キリストと共に復活させられたのですから、上にあるものを求めなさい (コロサイ3:1参照) 今日の第二朗読は、使徒パウロが、56年から58年にかけて、ローマの獄中から、コロサイの教会の信徒に宛ててしたため…
「あの方は死者の中から復活された」 恐れることはない。行ってわたしの兄弟たちにガリラヤに行くように言いなさい(マタイ28:9参照) 福音記者マタイは、イエスの復活の出来事を、独自なタッチで極めて(きわ)ドラマティックに描いています。 まず、「マグダ…
「マタイによる主イエス・キリストの受難」 ただ今、それぞれの登場人物の役割を分担して朗読いたしました、マタイによるイエスの受難のドラマについて、解説してみましょう。 まず、この受難劇は、あくまでも主人公のイエスのお言葉と行為とによって展開し…
「わたしは復活であり命である」 わたしがお前たちの中に霊を吹き込むと お前たちは生きる (エゼキエル37:14) 今日の第一朗読ですが、紀元前6世紀の捕囚時代に捕囚民のただ中で活躍した預言者エゼキエルの復活を暗示するダイナミックな預言にほかなりませ…
「あなたは人の子を信じるか」 早速、今日の福音を集中的に解説してみましょう。 今日の箇所は、ヨハネ福音書の9章1節から41節に亘って生まれつきの盲人が人の子即ちイエスによって癒されるといういとも感動的なドラマと言えましょう。 ですから、第一幕から…
「主よ、渇くことのないようにその水をください」 今日の第一朗読は、旧約聖書における救いの出来事の最初のクライマックスとも言えるエジプトの奴隷の家からの解放後の最初の試練を、次の様に伝えています。 「その日、民は喉(のど)が渇いてしかたないので…
「これはわたしの愛する子わたしの心に適う者 これに聞け」 わたしはあなたを大いなる国民にし、あなたを祝福しあなたの名を高める (創世記12:2参照) 今日の第一朗読は、神の民の先祖アブラハムの召命物語を、いとも荘厳に次のように伝えています。 「主は…
「人はパンだけで生きるのではない 神の口から出る一つ一つの言葉で生きる」 それを食べると目が開け神のように善悪を知る者となる(創世記3:4参照) 今日の第一朗読で創世記の紀元前11世紀頃にまでさかのぼる古い資料に基づいて最初の人間の創造物語が、次…
「今こそ心からわたしに立ち帰れ」 まず初めに、今日から始まる四旬節の由来について振り返って見ましょう。 すなわち、四旬節の歴史的背景を辿ると、既に2世紀頃から、聖金曜日に始まり、復活祭前夜の晩餐で終わる二日間の過越しの断食を行っていたと言うこ…
「敵を愛し 自分を迫害する者のために祈りなさい」 自分自身を愛するように 隣人を愛しなさい(レビ19:18参照) ちなみに、旧約聖書にある最初の五つの書物を、モーセ五書といいますが、今日(きょう)の第一朗読は、その三番目の書物レビ記19章からの抜粋であ…
あなたがたの義が人々の義にまさっていなければ 天の国に入ることができない 主の知恵は豊かでありすべてを見通される(シラ15:18) 今日(きょう)の第一朗読で、著者は、神からいただいている知恵のすばらしさについて、次のように強調しています。 「主の知…
「あなたがたの光を 人々の前に輝かせなさい」 あなたの光は曙(あけぼの)のように射し出でる(イザヤ58:8参照) 今日の第一朗読で、第三イザヤ(紀元前538年から始まる捕囚からの帰還後に活躍)は、半世紀にわたる捕囚から故国に帰った混乱の時代に、イスラ…
「心の貧しい人は幸いである 天の国はその人たちのものである」 イスラエルの残りの者は 不正を行わず偽りを語らない (ゼファニヤ2:13参照) 今日の第一朗読で、預言者ゼファニヤは、救いの歴史におけるイスラエルの「残りの者」の大切な使命について預言し…
「二人はすぐに網を捨てて従った」 異邦人のガリラヤは栄光を受ける(イザヤ8:23c参照) 今日の第一朗読で、メシア預言者イザヤは、「異邦人のガリラヤは、栄光を受ける。闇の中を歩む民は、大いなる光を見 死の陰の地に住む者の上に、光が輝いた。」と、平…
「見よ、世の罪を取り除く神の小羊」 ヤコブを御(み)もとに立ち帰らせイスラエルを集める (イザヤ49:5d参照) 今日の第一朗読で、第二イザヤは、「主の僕(しもべ)の歌第二」で、自分の捕囚民に対する役割を、次のように強調しています。 「今や、主は言われ…
「幼子を拝み黄金、乳香(にゅうこう)、没薬(もつやく)を、贈り物として献(ささ)げた」 主の栄誉(えいよ)が述べ伝えられる(イザヤ60:6c参照) まず、初めに本日(ほんじつ)の祭日の由来を振り返ってみましょう。 実は、すでに四世紀の初めに、エジプトのアレ…