復活節第5主日・B年(24.4.28)

「わたしはまことのぶどうの木」 教会は主を恐れ聖霊の慰めを受け信者の数が増えていった(使徒言行9:31参照) 早速、今日(きょう)の第一朗読ですが、福音史家ルカが、その福音書の続編として初代教会の紀元30年から63年までの、輝かしい歴史を編集した使徒…

復活節第4主日・B年 (24.4.21)

「わたしは良い羊飼いである」 あのナザレの人、イエス・キリストの名によるものです(使徒言行4:16b参照) 早速、今日の第一朗読ですが、福音史家ルカが、紀元30年から63年までの聖霊に満たされた最初期の教会の歴史を編集した使徒言行録の4章からの抜粋で…

復活節第3主日・B年(24.4.14)

「あなたがたに平和があるように」 回心して立ち帰りなさい(使徒言行禄3:19参照) 今日の第一朗読ですが、福音史家ルカが、その福音書の続きとして紀元30年から63年までの初代教会の輝かしい歴史を編集した使徒言行禄の3章からの抜粋にほかなりません。 ち…

復活節第2主日(神のいつくしみの主日)・B年(24.4.7)

「見ないのに信じる人は幸いである」 心も思いも一つにし、一人も貧しい人がいなかった(使徒言行禄4:32;34参照) ちなみに、今日の第一朗読の出だしのことば「心も思いも一つにし」ですが、ガクタン司教さまの司教叙階記念カードのタイトルにほかなりません…

復活の主日・B年(24.3.31)

「見て、信じた」 神はイエスを三日目に復活させ、人々の前に現してくださいました(使徒言行禄10:40参照) 早速、今日の第一朗読ですが、福音史家ルカが編集したとされる使徒言行録によるイエスの復活に至るまでの宣教活動の報告にほかなりません。 初めに…

受難の主日(枝の主日)B年(24.3.24)

「本当にこの人は神の子だった」 打とうとする者には背中をまかせ、ひげを抜こうとする者には頬をまかせた(イザヤ50:6参照) 今日の第一朗読は、第二イザヤの(40章-55章)第二部で「主なる神の計画の実行」が、預言されますが、そこで歌われるのが「主の僕…

四旬節第5主日・B年(24.3.17)

「新しい契約を結ぶ日が来る」 わたしの律法を彼らの胸の中に授け 彼らの心にそれを記す(エレミヤ31:33b参照) 早速、今日の第一朗読ですが、紀元前7世紀から6世紀にかけてユダ王国で活躍した預言者エレミヤの「新しい契約」にまつわるメッセージにほかなり…

四旬節第4主日・B年(24.3.10)

「モーセが荒れ野で蛇を上げたように 人の子も上げられねばならない」 この主がユダのエルサレムに御自分の神殿を建てることを わたしに命じられた (歴代誌下36:23c参照) 早速、今日の第一朗読ですが、歴代誌下が伝えるバビロンへの強制移住からようやく解…

四旬節第3主日・B年(24.3.3)

「イエスの言われる神殿とは ご自分の体のことだった」 神はこれらすべての言葉を告げられた(出エジプト20:1参照) 早速、今日の第一朗読ですが、出エジプト記が語るシナイ山での契約の基礎である十戒がイスラエルの民が聞こえるところから、与えられた場面…

四旬節第2主日・B年(24.2.25)

「これはわたしの愛する子これに聞け」 あなたは、自分の独り子である息子すら、わたしにささげることを惜しまなかった(創世記22:12参照) 早速、今日の第一朗読ですが、百歳を超えた晩年のアブラハムが、彼の人生における最大の試練を、摂理に導かれて見事…

四旬節第1主日・年年(24.2.18)

「時は満ち神の国は近づいた」 雲の中に虹が現れると契約を心に留める(創世記9:14-15参照) 早速、今日の第一朗読ですが、創世記が語る洪水の後(あと)、主なる神とノアとの間に結ばれた次のような契約の場面であります。 「わたしは、あなたたちと、そして…

「世界病者の日」(年間第6主日)・B年(24.2.11)

「イエスは深く憐れんで」 本日は「世界病者の日」に当たっていますので、初めに、教皇フランシスコの第32回「世界病者の日」教皇メッセージのさわりの箇所を、朗読いたします。 まず、メッセージのタイトルを「『人が独りでいるのはよくない』関係性をいや…

年間第5主日・B年(24.2.4)

「彼女は一同をもてなした」 忘れないでください わたしの命は風に過ぎない(ヨブ7:7参照) 早速、今日の第一朗読のヨブ記ですが、教えの書であると同時に長編(ちょうへん)の詩でもあり、その偉大な教えは、人生における避けることのできない苦しみの神秘に…

年間第4主日・B年(24.1.28)

「権威ある者としてお教えになった」 あなたの同胞の中からわたしのような預言者を立てられる(申命記18:15a参照) 早速、今日の第一朗読ですが、申命記が語るモーセが、民に「主はあなたの中から、あなたの同胞の中から、わたしのような預言者を立てられる…

年間第3主日(神のことばの主日)・B年(24.1.21)

「回心せよ、そして福音に信頼せよ」 初めに、本日が「神のことばの主日」と定められた経緯を説明します。 実は、教皇フランシスコは、2019年9月30日に発布(はっぷ)なさった使徒的書簡によって、年間第3主日を「神のことばの主日」と制定なさいました。 そ…

年間第2主日・B年(24.1.14)

「来なさいそうすれば分かる」 どうぞお話ください、僕(しもべ)は聞いております(サムエル記下3:10e) 早速、今日の第一朗読ですが、最後の師士(しし)サムエルについて書かれたとされるサムエル記上の少年サムエルの、みことばを聞くという召命を受けた場面…

主の公現・B年(24.1.7)

「幼子を拝み贈り物をささげた」 主の栄誉が宣(の)べ伝えられる(イザヤ60:6参照) 早速、今日の第一朗読ですが、第三イザヤが,紀元前6世紀ごろ、バビロンへ強制移住させられていたイスラエルの民が、半世紀ぶりに故国に戻った時に仰ぎ見る、なんと神の栄光…

聖家族・B年(23.12.31)

「幼子はたくましく育ち」 アブラムは主を信じた、主はそれを彼の義と認められた(創世15:6参照) 早速、今日の第一朗読ですが、まさにアブラハム物語の核心に触れる箇所といえましょう。すなわち、アブラハムの信仰について最も古い伝承であるだけでなく、…

主の降誕・日中のミサ(23.12.25)

「ことばは人間となりわれわれの間に 住むようになられた」 み言葉は人間となり、われわれの間に住むようになった(ヨハネ1:14参照) 主の降誕の日中のミサのテーマは、「人となられたみことば」にほかなりません。 実は、この偉大な神秘は、すでに初代教会…

主の降誕・夜半のミサ(23.12.24)

「地には平和、御心(みこころ)に適(かな)う人にあれ」 今宵(こよい)、全世界の善意の人々と共に主の降誕を祝うために、早速、今日の聖書朗読箇所を順に紐解き、降誕祭の聖書的意義を、ご一緒に探ってみましょう。 まず、第一朗読ですが、第一イザヤが伝える…

待降節第4主日・B年(23.12.24)

「お言葉どおりこの身に成りますように」 あなたの王国はとこしえに難く据えられる(サムエル下7:16参照) 本日、いよいよ待降節の最後の週となり、主の降誕祭を迎える準備を総括する恵みの時をいただくと言えましょう。 では、早速、今日の第一朗読を紐(ひ…

待降節第3主日・B年(23.12.17)

「重ねて言う 喜べ 主は近づいておられる」 わたしは主によって喜び、わたしの魂(たましい)は、わたしの主によって喜び踊る(イザヤ61:10参照) 本日の入祭唱で「主に結ばれた者として、いつも喜びなさい。重ねて言います。喜びなさい(フィリピ4:4-5参照)…

待降節第2主日・B年(23.12.10)

「主の道を整え その道筋をまっすぐにせよ」 慰めよ、わたしの民を慰めよ(イザヤ40:1参照) 待降節の第二週目を迎え、その典礼は、主をお迎えする心の準備をどのように整えるのかを、救いの歴史のドラマを通して教えているのではないでしょうか。 まず、今…

待降節第1主日・B年(23.12.3)

「目を覚ましていなさい」 どうか天を裂いて降りて来てください(イザヤ63:19b参照) 今日から始まった待降節にあたって、典礼を手掛かりに、私たちの信仰の生き方について、ご一緒に振り返ってみましょう。 早速、今日の第一朗読ですが、第三イザヤが、50年…

王であるキリスト・A年(23.11.26)

「わたしの兄弟である最も小さい者」 神の国とは、神の王的支配のこと 皆さんが、よくご存じにように、新約聖書においてイエスが、語られた中心的なキーワードは神の国にほかなりません。 因みにこの神の国とは、神の王的支配を意味していると言えましょう。…

年間第33主日・A年(23.11.19)

「忠実な僕(しもべ)だ」 あなたがたはすべて光の子、昼の子だから(一テサロニケ5:5参照) 早速、今日の第二朗読ですが、使徒パウロがテサロニケの教会に宛ててしたためた、手紙一の5章からの抜粋であります。因みに、このテサロニケの教会ですが、使徒パ…

年間第32主日・A年(23.11.12)

「目を覚ましていなさい」 知恵を愛する人には自分を示す(知恵6:12参照) 早速、今日の第一朗読ですが、知恵の書の6章からの抜粋であります。 ちなみに、この知恵の書ですが、ギリシャ時代(333-63BC)に、アレキサンダー大王による世界支配が、ヘレニズム…

年間第31主日・A年(23.11.5)

「仕える者になりなさい」 神のことばがあなたがたの中に現に働いている(一テサロニケ2:13参照) 早速、今日の第二朗読ですが、使徒パウロがコリントから、恐らく紀元50年頃、テサロニケの教会に切なる思いをこめて書き送ったとされる手紙一の2章からの抜粋…

年間第30主日・A年(23.10.29)

「互いに愛し合いなさい」 寄留者(きりゅうしゃ)を虐待し圧迫してはならない(出エジプト22:20参照) 早速、今日の第一朗読ですが、モーセの時代のイスラエルの民の生き方についての大切な愛の掟を強調している場面にほかなりません。 ちなみに、ヨセフのお…

年間第29主日・A年「世界宣教の日」(23.10.22)

「燃える心、踏み出す足」 本日は、「世界宣教の日」に当たり、すでに教皇フランシスコが、この日のための教皇メッセージを発表なさっておられるので、何時ものような朗読聖書からの説教のかわりに、このメッセージのさわりの箇所を、紹介することで、主日の…