年間主日・B年

年間第24主日・B年(21.9.12)

「自分を捨て自分の十字架を背負って わたしに従いなさい」 打とうとする者には背中を任せ、髭を抜こうとする者には頬をまかせた(イザヤ50.6参照) 早速、今日の第一朗読を振り返ってみましょう。 朗読箇所は、第ニイザヤの50章の抜粋であります。 実は、第…

年間第23主日・B年(21.9.5)被造物を大切にする世界祈願日

「神は貧しい人たちを選んで 国を受け継ぐ者となさった」 本日は、教皇フランシスコが定められた「被造物を大切にする世界祈願日」に当たります。ちなみに、この日の設定の意義について、教皇フランシスコは、2020年9月1日付で、教皇メッセージを発表なさい…

年間第22主日・B年(2021.8.29)

「神の掟を捨てて人間の言い伝えを守っている」 わたしが命じるとおりにあなたたちの神、主の戒めを守りなさい(申命記4.26参照) 早速、今日の第一朗読ですが、申命記の4章からの抜粋であります。 この申命記ですが、モーセの三大説教集と最後の勧告という…

年間第21主日・B年(2021.8.22)

「あなたは永遠の命の言葉を持っておられる」 わたしたちも主に仕えます。この方こそ、わたしたちの神です(ヨシュア記24.18b) 早速、今日の第一朗読ですが、旧約聖書のヨシュア記の24章からの抜粋であります。 内容は、イスラエルの民が、エジプトの奴隷の…

聖母被昇天の祭日(21.8.15 元寺小路教会)

「被昇天の聖母からの呼び掛け」 聖母被昇天祭の由来 まず、初めに今日の祭日の由来を、改めて簡単にふり返ってみましょう。 実は、聖母の被昇天つまり、聖母マリアは、この地上で最後の息を引き取られた直後、魂だけでなく体も共に天に挙げられたという信仰…

仙台教区「平和を求めるミサ」(2021.8.8元寺小路司教座聖堂)

「敵を愛し自分を迫害する者のために祈りなさい」 義の実は平和を実現する人たちによって平和のうちに蒔かれる(使徒ヤコブ3.18参照) 本日は、日本カトリック平和旬間にちなんで、仙台教区内のすべての教会において、「平和を求めるミサ」をささげます。 ち…

年間第18主日・B年(2021.8.1)

「わたしが命のパンである」 主があなたたちに食物として与えられたパンである(出エジプト16.15参照) 早速、今日の第1朗読ですが、旧約聖書の二番目の書物、出エジプト記16章からの抜粋であります。この書物は、イスラエル人がエジプトで奴隷として重労働…

年間第17主日・B年(2021.7.25)

「感謝の祈りを唱えてから分け与えられた」 人々に与えて食べさせなさい(列王記4.42参照) 早速、今日の第1朗読ですが、列王記下4章からの抜粋です。この列王記は、上下と二巻に分けられていますが、旧約聖書にある歴史書に属する歴代の王たちの歴史を語る…

年間第16主日・B年(2021.7.18)

「飼い主のいない羊のような有様を深く憐れみ」 わたしはダビデのために正しい若枝を起こす(エレミヤ23.5b参照) 今日の第一朗読は、いちばん長い預言書エレミヤ書の23章からの抜粋であります。 この預言書を編集した預言者エレミヤは、南のユダ王国で、紀…

年間第15主日・B年(2021.7.11)  

『十二人は出かけて行って宣教した』 行って預言せよ(アモス7.8参照) 今日の第一朗読は、旧約聖書にあるアモス書の7章からの抜粋であります。 このアモス書ですが、預言者アモスが、紀元前783年から740年にかけて、南のユダ王国で活躍したときに書き残した…

年間第14主日・B年(2021.7.4)

「人々の不信仰に驚かれた」 強情な人々のもとにわたしはあなたを遣わす(エゼキエル2.4参照) まず、初めに今日の第一朗読のエゼキエル書の時代背景を、振り返って見ましょう。 実は、預言者エゼキエルが、活躍したのは、王国時代が始まって、三代目のソロ…

年間第13主日・B年(2021.6.27)

「あなたの信仰があなたを救った」 生かすためにこそ神は万物を造られた(知恵1.14参照) 初めに、今日の第一朗読ですが、智恵文学に属する『知恵の書』の1章と2章からの抜粋であります。 この知恵の書は、紀元前1世紀頃、北アフリカにある学問都市アレクサ…

年間第12主日・B年(2021.6.20)

「まだ、信じないのか」 わたしは裸で母の胎を出た。また裸でそこに帰ろう。主は与え、主は奪う(ヨブ1.21参照) まず、初めに今日の第一朗読ですが、恐らく紀元前3世紀から4世紀にかけて編集された智恵文学の代表作ヨブ記の38章からの抜粋であります。 この…

年間第11主日・B年(2021.6.13)

「神の国の完成を目指して」 レバノンの杉のように(エゼキエル17.22参照) 早速、今日の第一朗読を、振り返って見ましょう。 実は、南のユダ王国の都エルサレムが、当時のオリエント世界で台頭した新バビロニア帝国によって、紀元前587年に徹底的に破壊され…

年間第6主日・B年(2021.2.14)

「深く憐れんで手を差し伸べてその人に触れ」 生涯食べ物を得ようと苦しむ(創世記3.17d参照) 初めに今日の「ことばの典礼」のテーマを、あえて設定するならば、「神の救いの歴史は、神の深い憐れみによって実現する」と総括できるのではないでしょうか。 …

年間第5主日・B年(2021.2.7)

「宣教するために出てきた」 忘れないでください わたしの命は風に過ぎないことを(ヨブ記7.7参照) 早速、今日の第一朗読ですが、旧約聖書にある知恵文学に属するヨブ記の7章からの抜粋であります。 ちなみに、知恵文学ですが、捕囚時代(紀元前6世紀)の後…

年間第4主日・B年/世界こども助け合いの日(2021.1.31)

「権威ある新しい教えだ」 預言者を立ててその口にわたしの言葉を授ける(申命記18.18参照) 早速、今日の第一朗読ですが、モーセの最後の説教と勧告の形式に編集された申命記の18章からの抜粋であります。恐らく、紀元前6世紀頃つまり捕囚時代に最終的な編…

年間第3主日・B年「神のことばの主日」(2021.1.24)

「回心して福音を信じなさい」 わたしがお前に語ることばを告げよ(ヨナ3.1参照) 2019年9月30日、教皇フランシスコは、その使徒的書簡『Aperuit illis』によって、本日つまり年間第3主日を、「神のことばの主日」として「神のことばを祝い、学び、広めるこ…

年間第2主日・B年(2021.1.17)  

「わたしたちはメシアに出会った」 主よ、お話しください 僕 (しもべ)は聞いております(サムエル記上3.9参照) 早速、今日の第1朗読ですが、旧約聖書の歴史書に属するサムエル記上の3章からの抜粋であります。 このサムエル記ですが、上下に分けられていま…

年間第 5 主日・B 年(2015.2.8)

「福音を告げ知らせないなら、わたしは不幸だ」 パウロの福音体験 まず初めに、今日の第二朗読のコリントの教会への手紙を書いた、パウロの回心ついて簡単に振り返ってみたいと思います。 そこで、福音記者ルカが書いたとされる使徒言行録が報告している、パ…

年間第4主日・B 年(2015.2.1)

「権威ある新しい教えだ」 福音記者マルコが、福音書という文学類型を編み出して西暦 65 年から 70 年にかけてイエスの生と死の物語を、極めて生き生きと書き上げたとされております。ですから、四福音書の中で最初に書かれた福音書であります。 早速、今日…

年間第3主日・B 年(2015.1.25)

「わたしについて来なさい 人間をとる漁師にしよう」 福音を宣べ伝えるイエス 今日の福音の冒頭で、イエスのこの地上での働きを、極めて完結に要約しております。 「イエスは、神の福音を宣べ伝えて、『時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じな…

年間第 2 主日・B 年(2015.1.18)

「主よ、お話くだい、僕は聞いております」 典礼暦は、それぞれの季節を終え、ふたたび年間に入りました。 特定の神秘を祝う各季節とは異なり、この年間には、むしろキリストの神秘全体を記念します。今年は、先週の月曜日から年間が始まり、四旬節前の火曜…

聖家族・B 年 (2014・12・28)

「アブラムは主を信じた 主はそれを彼の義とみとめた」 みことばは人間となり、我々の間に住まわれた 降誕祭の日中のミサで、わたしたちは、「みことばが、人間となられ、わたしたちの間に住むようになった」という素晴らし出来事を、全世界の善意の人々をと…

年間第 32 主日・C 年(2013.11.10)

「永遠の新しい 命へとよみがえらせてくださる」 復活信仰の芽生え かなり前の話になりますが、川越市で亡くなられた方の追悼ミサを、宮城県の出身教会でささげたときです。 故人は、まだ四十代の働き盛りの建築家でしたので、彼が活躍していた会社の会長初…