2022-01-01から1年間の記事一覧

三位一体の主日(22.6.12)

「わたしが父のもとから遣わす弁護者が 証ししてくださる」 初めに、本日の祭日の由来を、振り返ってみましょう。 ちなみに、聖霊降臨の主日後の日曜日には、救いの歴史における具体的な出来事にまつわる主題に基づく祭日はなく、むしろキリスト教信仰の特定…

聖霊降臨の主日・C年(22.6.5)

「聖霊がすべてのことを教え ことごとく思い起こさせてくださる」 聖霊に満たされて他の国々の言葉で話し出した(使徒言行録2.4参照) 初めに、本日(ほんじつ)の祭日の由来を簡単に振り返ってみましょう。 そもそも、復活日後50日は、初期のキリスト教徒にと…

主の昇天(22.5.29)

「祝福しながら天に上げられた」 地の果てに至るまでわたしの証人となる(使徒言行録1.8参照) 初めに、本日の祭日の由来を簡単に振り返ってみましょう。 実は、初期キリスト教では、キリストの昇天を祝う特別な祭日はなかったのであります。 むしろ、キリス…

復活節第6主日・C年(22.5.22)

「平和をあなたがたに残し わたしの平和を与える」 わたしたちは満場一致で決定しました(使徒言行録15.25参照) 私たちは、今、2023年10月にバチカンで「共に歩む教会のためー交わり、参加、そして宣教」と言うテーマによって開催される世界代表司教会議第1…

復活節第5主日・C年(22.5.15)

「互いに愛し合いなさい」 見よ、わたしは万物を新しくする(黙示録21.5a) 早速、今日の第一朗読ですが、先週に引き続きヨハネの黙示録21章からの抜粋であります。しかも、今日の箇所は、新しい天と地が、終末つまり救いの完成の暁(あかつき)に、実現する次…

復活節第4主日・C年(22.5.8)

「わたしは羊に永遠のいのちを与える」 弟子たちは喜びと聖霊に満たされていた(使徒言行録13.52参照) 早速、今日の第一朗読ですが、使徒言行録13章からの抜粋であります。 ちなみに、この13章は、パウロの第一回宣教旅行の前半の活動を報告している箇所と…

復活節第3主日・C年(22.5.1)

「福音宣教の喜び」 イエスの名のために(使徒言行録5.41参照) 今日の第一朗読は、使徒言行録の5章からの抜粋であります。 この書物は、ルカ福音記者が、その福音書の第二部として、西暦30年から63年までの初代教会における使徒たちの宣教活動を編集したと…

復活節第2主日・C年【神のいつくしみの主日】(22.4.24)

「あなた方に平和があるように わたしもあなたがたを遣わす」 多くの男女が主を信じその数はますます増えた(使徒言行録5.14参照) 今日の第一朗読は、使徒言行録の5章からの抜粋ですが、この書物は、福音記者ルカがその福音書の第二部として、初代教会にお…

復活の主日・C年(22.4.17)

「見て、信じた」 民に述べ伝え、力強く証しする(使徒言行録10.42参照) 福音記者ルカが編集した初代教会における使徒たちの活躍を伝えているのが、使徒言行録です。 この書物の前半での主人公は使徒の頭であるペトロであり、後半は異邦人の使徒パウロに変…

受難の主日(枝の主日)C年(22.4.10)

「父よ、わたしの霊を御手にゆだねます」 父よ、彼らをお赦しください(ルカ23.34b参照) ただ今、朗読されましたルカによるイエスの受難劇は、最高法院での取り調べが終わり、全議員が立ち上がり、早速、イエスをローマ総督ピラトのもとに連行したことから…

四旬節第5主日・C年(22.4.3)

「わたしはあなたを罪に定めない」 選んだ民に水を飲ませる(イザヤ43.20参照) 旧約聖書が語る神の救いの歴史において、救いの出来事の二つのクライマックスが語られますが、その第一は、イスラエルの民のエジプトの奴隷の家からの解放であり、第二は、今日…

四旬節第4主日・C年(22.3.27)

「死んでいたのに生き返り いなくなっていたのに見つかった」 エリコの平野で過越祭を祝った(ヨシュア記5.10参照) 典礼暦年の一年の周期の説明の冒頭で、「過越の三日間」について、「キリストは人間にあがないをもたらし、神に完全な栄光を帰するわざを、…

四旬節第3主日・C年(22.3.20)

「悔い改めなければ皆同じように滅びる」 わたしは降(くだ)って行き 彼らを救い出し導き上る(出エジプト3.8参照) 今日の第一朗読で、神の山ホレブ(シナイ)においてモーセが初めて主なる神に出会ったという感動的な場面が、次の様に報告されています。 「…

仙台教区 新司教任命のお知らせ

ガクタン・エドガル被選司教司教叙階式が下記の通り行われます。 日 時:2022 年 3 月 19 日(土) 10:30~場 所:カトリック仙台司教区センター 元寺小路教会大聖堂司 式:東京大司教 菊地功大司教様参列者:司教団、司祭団、信徒代表者、修道者代表者動画は…

四旬節第2主日・C年(22.3.13)

「これはわたしの子、選ばれた者これに聞け」 義と認められた(創世記15.6参照) 早速、今日の第一朗読ですが、創世記15章の最初の段落で、主なる神が、幻の中でアブラハムに語りかける場面が次の様に報告されています。 「恐れるな、アブラム(改名される前…

四旬節第1主日・C年(22.3.6)

「あなたの神である主を拝み ただ主にのみ仕えよ」 エジプトから導き出し この土地を与えられました(申命記26.9参照) 四旬節という恵みの時を迎え、早速、教会は、今日の第一朗読によって教会の原点としての旧約時代の神の民の歩みを振り返ります。 申命記…

年間第8主日・C年(22.2.27)

「人の口は心からあふれ出ることを語る」 言葉こそ人を判断する試金石(シラ27.7参照) 早速、今日の第一朗読ですが、知恵文学に属するシラ書(集会の書)27章からの抜粋ですが、この書物は、紀元前200年から180年の間に、シラ・エレアザルの子、エルサレム…

年間第7主日・C年(22.2.20)

「敵を愛しあなたがたを憎む者に親切にしなさい」 殺してはならない(サムエル記上26.9参照) 改めて、旧約聖書を紐解くことによって教会のルーツは、旧約時代における神の民イスラエルであると確認できるのではないでしょうか。しかも、この神の民の特徴を…

年間第6主日・C年(22.2.13)

「貧しい人々は幸いである 神の国はあなたがたのものである」 人間に信頼し その心が主から離れ去っている人は 呪われる(エレミヤ17.5参照) 今日の第一朗読で、紀元前6世紀にユダ王国で活躍した預言者エレミヤは、次のような警告を、大胆に預言しました。 …

年間第5主日・C年(2022.2.6)

「今から後、あなたは人間をとる漁師になる」 わたしがここにおります わたしを遣わして下さい(イザヤ6.8参照) 今日の第一朗読の最後に、預言者イザヤは、神に向かって「わたしがここにおります。」と、いとも確信に満ちた返事ができました。 では、「ここ…

年間第4主日・C年(22.1.30)

「預言者は自分の故郷では歓迎されない」 立ってわたしが命じるすべてのことを語れ(エレミヤ1.17参照) 早速、今日の第一朗読ですが、エレミヤ書一章からの抜粋であります。 この預言者エレミヤは、紀元前627年から585年にかけて、つまり神の民の歴史の中で…

年間第3主日(神のことばの主日)C年(22.1.23)

「この聖書の言葉は 今日実現した」 今日は我らの主にささげられた聖なる日(ネヘミヤ8.10a参照) 早速、今日の第一朗読ですが、内容的には、捕囚民となったイスラエルの民がペルシャ王キュロスによって紀元前539年にバビロンから解放され、翌年に発布された…

年間第2主日・C年(22.1.16)

「最初のしるしをガリラヤのカナで行って その栄光を現された」 王はすべてあなたの栄光を仰ぐ(イザヤ62.2参照) 紀元前538年から始まった捕囚地バビロンからの第一陣のエルサレムへの帰国から、神殿が奉献された515年の間に活躍した第三イザヤは、主なる神…

主の洗礼・C年(2022.1.9)

「あなたはわたしの愛する子 私の心に適う者」 慰めよ、わたしの民を慰めよ(イザヤ40.1参照) 紀元前538年に終わるバビロン捕囚の末期(まっき)の時代を生きた第二イザヤは、捕囚民に向かって次のような慰(なぐさ)めと希望のメッセージを預言しています。 「…